現代の薬の担い手である
医薬品企業の社員、薬剤師、薬学研究者、薬学生の皆さんへ、
これまでにない新しい学びの場を提供したい。
そんな想いから設立しました。
設立者である私自身、学生時代は科学=Scienceな面の薬学習得に必死で、
哲学=Philosophyな面の学問などには全く目もくれず、
興味もありませんでした。
そもそも、Philosophyとは何でしょう?
色々な捉え方があり、私自身もよく解っていません。
ある本には「科学では説明のできないことを取り扱うのが哲学」とありました。
解りやすいので私はそう理解するようにしています。
製薬会社で研究員として働きながら、
外の世界へ目を向け、地場産業や工芸の職人さんと出会って
気づいたことがあります。
それは、
彼らの生業が自然物の恩恵を無くしては成り立たないこと。
そして、彼らが地域の自然を愛し、神事を重んじていること。
薬づくりだって本来は同じではないか?
現代の日本の医薬品業界がややScienceに偏重しているような空気を
私は何となく感じています。
当然、Scienceを突き詰めることは非常に重要です。
ScienceとTechnologyの発展により多くの新薬が生まれ、
高品質な医薬品が流通してきました。
薬に限ったことではありませんが、
モノづくりが産業化し大量生産されるようになったことで、
担い手である私達がとても大切なことを忘れてしまっている気がしました。
捉え方によっては賛否あるかと思いますが、
私は薬こそ自然物の結晶であり、神様からの頂きものと思うようになりました。
時に人々の病を癒し、時に牙をむくこともある。
そんなまるで古代の神のようなモノを扱っているのが
私達 薬の担い手なのです。
私がお届けしたいのは、薬学専門教育でもビジネス研修でもなく、
薬の担い手である皆さんが、
薬と自然との関りを見つめ直し、
これからの日本と世界にとって大切なことに気づいて頂く場であり、
“Cool head” でScienceに秀でた皆さんに
“Warm heart” とのバランスをちょっとばかり整えて頂く場です。
ぜひ一緒にアンラーニングの旅へ出かけましょう。
薬学伝承研究所 代表・所長 内橋伸介